はじめての極東ロシア②「歴史好きにオススメできる町」編
ビザが簡略化され、近くなった隣国ロシア。
前回は、第一弾として「誰にでもオススメできる町」を紹介しました。ウラジオストク、ハバロフスク、ブラゴヴェシチェンスク、ユジノサハリンスクという、かなりメジャーな町ばかりの紹介にはなりましたが、自分も何回でも行きたいと思える納得の町です。
今回は、上述の4か所を除いたうえで、歴史好きなら追加で行ってみてほしい町を紹介します。いずれも前述の4か所の町のいずれかを経由することになるので、併せて訪問してみてください。
1. ナホトカ
沿海地方の軍港として発展したウラジオストクに対し、商港として発展したのがナホトカです。そのため、貿易船の入港地として日本ともかなり歴史的なつながりの深い町となっています。あと、忘れてはいけないのが、シベリアに抑留された日本人のための引揚船が出港した場所となった場所であるということ。帰還事業を通じたご縁もあって、今も舞鶴市や敦賀市、小樽市などと友好関係が続いています(いずれも姉妹都市)。
アクセス方法としては、ウラジオストクから鉄道あるいはバスに乗っての移動となります。抑留者の帰国当時からほとんど変わっていない港の風景を眺めながら、歴史の流れに身を任せてみてもらいたいです。
2. ニコラエフスク・ナ・アムーレ
ハバロフスクやウラジオストクが発展する前に沿海州の州都だった歴史的な町です。かつて日本人から尼港と呼ばれ、シベリア出兵の際には日本人を含む町民らが赤軍パルチザンに惨殺され、町も焦土と化した尼港事件も発生しました。
現在はハバロフスクからの国内線が就航しています。かつて町民らを惨殺した赤軍パルチザンの本部など、当時の痕跡を伝える史跡が今も残っているので、歴史に興味がある方は是非訪問してもらいたい町です。
3. アレクサンドロフスク・サハリンスキー
かつてのサハリン州の州都だった町です。チェーホフがルポルタージュ『サハリン島』のための流刑囚の調査を行った場所として、また、日本漫画の傑作のひとつ『ゴールデン・カムイ』に登場する場所として、歴史のロマンが掻き立てられます。
アクセス方法としては、ティモフスコエまで国内線または電車で移動し、そこからバスで向かうのが王道となっています。執筆時点では空港の建設も進められているので、将来的にはもっとアクセスが良くなると思います。
4. ペトロパブロフスク・カムチャツキー
ロシア帝国が太平洋進出の拠点として建設した港湾都市です。クリミア戦争の際の英仏軍による包囲戦の舞台になったり、冷戦期に米ソ対立の最前線となったりと、様々な歴史を経てきたことから、歴史好きなら訪問してほしい場所となっています。
日本との直行便のあるウラジオストクやユジノサハリンスクからの便が飛んでいるので、アクセスも非常に簡単です!
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いかがだったでしょうか。
極東ロシアの発展は18世紀から本格化したので、基本的には近現代史の見どころが中心となります。とはいえ、今回ご紹介したのは日本人になじみの深い町だらけなので、きっと満足のいく旅になると思います。
ナホトカとペトロパブロフスク・カムチャツキーは人口が10万人以上であるのに対し、ニコラエフスク・ナ・アムーレは人口が2万人未満、アレクサンドロフスク・サハリンスキーに至っては人口が1万人未満となっているので、ほとんどの見どころを徒歩圏内でコンパクトに見られるのが魅力的です。
アレクサンドロフスク・サハリンスキーのみ移動が大変にはなってくるので、海外旅行に慣れていない方であれば、他の3か所のいずれかを訪れるのが無難だと思います…!
少しでも、今回の情報が参考になった方は賛同のコメントを、何かご質問がある場合は質問のコメントを頂ければと思います☆
次の記事も楽しみにしていてください!